個人のリスキリングに浸かる補助金アイキャッチ
  • 公開:2025年2月6日
  • 更新:2025年2月18日

個人のリスキリングを支援する補助金はある?対象の講座も紹介

近年、個人のスキルアップを支援するために、政府や自治体からさまざまな補助金が提供されるようになりました。

リスキリングを進めるためには一定の費用がかかりますが、補助金を活用すればリスキリングの負担を大幅に減らせます。

「コストが懸念点となってリスキリングに挑戦できなかった」という人にも、新たなチャンスが広がるかもしれません。

今回は、個人のリスキリングを支援する補助金について解説します。

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対象の講座も紹介しますので、気になる講座や学習プログラムがないかチェックしてみましょう。

個人向けのリスキリング支援はある?

近年は特に、個人が自分のキャリアを再構築するために利用できる支援制度が増えてきました。

リスキリングにかかる費用の負担を軽減できるチャンスが広がっていて、リスキリングのハードルも下がっています。

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結論からお伝えすると、個人向けのリスキリングに使える補助金はあります!

個人向けのリスキリング支援が拡大している理由として、技術革新や働き方の変化が挙げられます。

テクノロジーの進化が非常に早く、AI、ロボティクス、デジタル化などの影響を受けて業界や職種が急速に変化している昨今、年齢問わずリスキリングをする必要性が高くなりました。

同様にリモートワークやフリーランスなど多様な働き方が広がったことで、リスキリングによるスキルアップができるとワークライフバランスを維持しやすいなど多数のメリットが注目されるようになっています。

リスキリングを促進することで多様な人材が活躍できるようになることは、個人にとっても国にとっても理想的です。

今後もリスキリング向けの補助金は拡大していくだろうと期待されているので、都度情報をチェックしてみましょう。

個人のリスキリングを支援する補助金・助成金まとめ

個人で使えるリスキリングの補助金

リスキリングで使える補助金・助成金はたくさんありますが、ここでは、個人のリスキリングを支援する補助金・助成金について、まとめ式で解説します。

以下でそれぞれの特徴について解説しますので、ご参考ください。

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

経済産業省が推進する「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、変化の激しい社会で働く人々が新しい知識やスキルを習得し、キャリアアップを目指すための支援策です。

制度名リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
省庁・団体
経済産業省
補助額受講費用(税別)の70%(上限56万円)
対象者転職を目指している方
対象講座・GXリテラシー習得コース
・「気象データアナリスト」コース
・3大クラウド機械学習サービス習得コース
・「ディープラーニング基礎」コース
・統計分析習得コース など

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業では、以下の3つの支援をワンストップで提供しています。

  • キャリア相談
  • リスキリング講座
  • 転職支援
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対象となる講座を受講することで、受講費用の70%(上限56万円)がキャッシュバックされる仕組みです。

講座の受講が修了したタイミングで50%相当額(上限40万円)を、転職1年間が経過した時点で20%相当額(上限16万円)を受け取れます。

つまり、事業者のサービスへの登録時とキャリア相談の最初の面談時に、転職を目指している方のみが対象となるため注意しましょう。

また、転職から1年後に在籍していないと、追加の補助金を受けることができません。

「転職」を目指す必要がある以上、経営者・取締役・役員・業務委託・フリーランスは対象外となります。

教育訓練給付制度

制度名教育訓練給付制度
省庁・団体
厚生労働省
補助額・専門実践教育訓練:最大で受講費用の80%(年間上限64万円)
・特定一般教育訓練:受講費用の50%(上限25万円)
・一般教育訓練:受講費用の20%(上限10万円)
対象者雇用保険に1年以上加入している方
対象講座・専門実践教育訓練:労働者の中長期的キャリア形成に資するもの
・特定一般教育訓練:労働者の速やかな再就職および早期のキャリア形成に資するもの
・一般教育訓練:そのほかの雇用の安定・就職の促進に資するもの

厚生労働省の「教育訓練給付制度」は、働く人々が自己啓発やキャリアアップを目的として職業訓練を受ける際、その費用の一部を支給する制度です。

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労働者がスキルを向上させるための支援を行い、働き手の再就職やキャリアアップを促進することを目的としています。

雇用保険に加入している労働者が対象であり、雇用保険に加入していないフリーランサーや専業主婦等は対象外となるため注意しましょう。

過去に雇用保険に加入していたことがある失業者も対象となる場合があり、過去の加入歴で判断されることとなります。

教育訓練給付制度には「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3種類があります。

  • 専門実践教育訓練:専門職大学院や専門学校への進学、第四次産業革命スキルを習得するための講座受講
  • 特定一般教育訓練:税理士・社労士・IT資格など
  • 一般教育訓練:中小企業診断士・TOEIC・日商簿記など

上記いずれの教育訓練もリスキリングに該当しますが、DXやITと関連性が深いのは「専門実践教育訓練」における第四次産業革命スキルを習得するための講座受講です。

プログラミングやデータサイエンスなどが第四次産業革命スキルを習得するための講座受講に含まれるため、ハイレベルなスキルを習得できます。

求職者支援制度

制度名求職者支援制度
省庁・団体
厚生労働省
補助額職業訓練の費用は無料になる。
一定の条件を満たすと毎月10万円の給付を受けられる。
対象者・ハローワークに求職の申込みをしている人
・雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でない人
・労働の意思と能力がある人
・職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めている人
対象講座パソコンスキルからデータサイエンスまで多数

厚生労働省による「求職者支援制度」は、失業中の方が再就職に向けて必要なスキルや知識を身につけるための支援制度です。

求職者が自立して再就職できるように、職業訓練を受けるための助成金や給付金を提供いるので活用しましょう。

求職者支援制度の主な対象者は、基本的に失業保険を受け取っていない求職者です。

以下に該当する人は、受講料が無料になるだけでなく毎月10万円の給付を受けられます。

  • 本人収入が月8万円以下
  • 世帯全体の収入が月30万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  • 訓練実施日全てに出席している
  • 世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
  • 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
  • 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない

再就職や転職を目指すときの大きな手助けになる他、手に職をつけるきっかけとしても活用できます。

【東京都】短期集中型資格取得支援訓練

制度名短期集中型資格取得支援訓練
省庁・団体
東京都
補助額職業訓練の費用が無料になる。
対象者・都内在住で求職中もしくは在勤の非正規雇用者
・資格取得に向けた意思があり、eラーニングをすべて受講した上で、集合型講習に全日参加が可能な方
・訓練修了後、東京しごとセンターを利用して就職活動を行う意思がある方
対象講座成長産業分野で役立つ資格取得講座

短期集中型資格取得支援訓練とは、再就職やキャリアアップを目指す求職者を支援するための職業訓練プログラムです。

成長産業分野などに関連する資格を取得するための講座受講料が無料になる制度で、金銭的な負担なくリスキリングできるのがメリットです。

対象講座もITパスポート講座やファイナンシャルプランニング講座など多岐に渡るので、自分の興味・関心に基づいて決めてみるとよいでしょう。

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東京都の「東京しごとセンター」で利用者登録して申請することになりますが、登録はオンライン上でも可能dす。

授業料・テキスト代・宿泊代(合宿講座)がすべて無料になる嬉しいシステムなので、短期間で資格取得を目指しましょう。

個人のリスキリングでよくある質問

最後に、個人のリスキリングに関する「よくある質問」を紹介します。

気になる項目がある方は、チェックしてみましょう。

個人のリスキリングの補助金申請方法は?

リスキリングの補助金申請方法は、補助金制度ごとに異なります。

例えば教育訓練給付金はハローワーク経由で、短期集中型資格取得支援訓練は東京しごとセンター経由で申請することとなります。

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管轄の省庁・団体やリスキリング支援をしているサービス等に相談しながら申請するのが近道です。

個人のリスキリングの補助金を受ける条件は?

リスキリングの補助金を受け取る条件も制度ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

例えばリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の場合、転職を目指してリスキリングしていることが条件となります。

転職ではなくフリーランス独立や起業を目指している人や、転職できず断念した人は対象に含まれません。

対象講座にはどんなものがある?

リスキリング補助金の対象となる講座は数多く存在しますが、特に需要が高いのはDX・IT・AIなど最先技術に関する講座です。

「新しいことを学んでスキルアップを目指す」というリスキリングの性質上、その時代ごとの最先端技術を求める人が多くなっています。

その他、プログラミング・データサイエンス・データ分析なども人気の講座となりました。

こちらの章で対象講座も合わせて解説しています。

リスキリングの相談はショーケースキャピタルへ!

リスキリングについてお困りの方は、ショーケースキャピタルへご相談ください。

ショーケースキャピタルはリスキリング用の講座・研修やプログラムを提供しており、補助金の制度解説や申請のサポートも行っております。

「コスト面でリスキリングを諦めようか迷っている」「補助金の対象となるなら思い切って挑戦してみたい」というご相談も受け付けていますので、気になる方はご活用ください。